くちづけのその後で
「海斗君、良かったね♪」


「うん♪」


「せっかくやから、朱莉さんも楽しんで来て下さいね!報告、待ってますから♪」


ニヤニヤと笑う真子ちゃんと、ニコニコ笑顔の海斗。


憂鬱になっているあたしは、そんな二人を見ながら大きなため息を漏らした。


せっかく張ろうとした西本君への境界線は、いとも簡単に消されてしまった。


周りに流された自分自身に呆れて、自己嫌悪に陥る。


来週の土曜日の事を考えると、どうしても憂鬱で仕方が無かった。


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