くちづけのその後で
「勝手に決められても、困るねんけど……」


「でも、海斗君は遊びたがってますよ♪」


「そうやん♪」


眉を寄せたあたしに、真子ちゃんと西本君が口々に言った。


「ママ!いーい?」


そう訊いた海斗は、小首を傾げながらあたしを見ている。


海斗にそんな風に訊かれてしまうと、『ダメ』なんて言えなくて…


あたしはため息をついた後、渋々頷いた。


「じゃあ、俺は戻るから♪」


西本君は、満足そうな笑顔で厨房の方に戻った。


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