くちづけのその後で
お泊り保育の前日の夜、明日の支度を済ませてから海斗と向き合って座った。


「海斗、明日は保育園にお泊りする日やからね?」


「うん!」


確かめるように言うと、海斗は笑顔で頷いた。


「寂しくなっても、泣いたらアカンよ?」


「かいと、もうおっきくなったから、だいじょうぶやもん!」


あたしの言葉に、海斗は得意気な笑顔を見せて弾んだ声で話した。


あたしは、そんな海斗の成長を嬉しく思う反面…


少しだけ寂しさを感じながら、眠りに就いた。


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