くちづけのその後で
翌朝、朝食の支度を済ませ、まだスヤスヤと眠っている海斗を起こした。


「海斗♪」


呼び掛けながら軽く体を揺すると、海斗はすぐに目を覚ました。


「ん、まぁま……」


「おいで!」


いつも通りの笑顔を向けながら、甘えん坊の海斗を抱き上げる。


「ご飯食べよ」


瞳を緩めたまま言うと、海斗はあたしの胸元で埋めていた顔を上げた。


「うん!」


笑顔で頷いた海斗を降ろして布団を片付けた後、あたし達は朝食を食べ始めた。


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