ウラコイ




「あー、疲れた。日本でする事で一番の大仕事が終わった、」





翔太君は ずっと
景色を眺めながら言った、






大仕事か



「本当に行っちゃうんだね…」









「……うん。」








ふっと翔太君の
右手が 頭を撫でた




泣きそうに なった






けど泣けなかった。




ないたら 化粧くずれるから。




そして くずれた
化粧をなおす時間もない







仕事があるから…







早く 戻らなきゃ…
仕事が待ってる





早く 早く








でも あと少し
隣にいて欲しい。








「…まだ少し寒いね」


翔太君は窓を閉めて
ラジオの音量をあげた






いなくなる事


ちゃんとわかってるから



応援するから
だからいまだけは…





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