王子嫌いなお姫サマ☆


「雫がまだ3歳の時に、俺は佐倉家の養子になったんだ。」


「……養子」



「そう。俺は6歳の時に両親を事故で亡くした。」


事故………



「その時母の親友だった今の母さんが、俺を佐倉家に迎え入れてくれたんだ。」



そんなこと、全く知らなかった……。



「初めて雫に会った時、妹が出来るんだって凄く嬉しかった」


「……お兄ちゃん。」



「俺さ小さい頃から兄妹ってのに憧れてて……ずっと一人っ子だったからさ。」



「っ、だったらなんで!!」


あたしをじっと見つめるお兄ちゃん



「……いつからだったかな。お前を妹じゃなくて、女として見始めたのは……。」



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