ブライト・ストーン~青き守りの石~【カラー挿絵あり】
「ふぅ……」
間に合ったぁ。
淡いピンクで統一された洋式トイレの個室の中で、茜は安堵のため息をついた。
室内は、掃除が行き届いていて思いの外広くて清潔だ。
茜の他に利用者はおらず、貸し切り状態。
微かに漂う柑橘系の芳香剤の香りを吸い込んで、茜はもう一つため息をついた。
やたらと流れが良い広い道路だと思ったら、茜たちの車が走っていたのは高速道路で、一番近場のサービス・エリアまでかなり我慢を強いられたのだ。
危機一髪の後の開放感は格別で、ため息も出ようというものだった。
「間に合って、よかったのう」
「うん。ギリギリセーフ……」
足下で上がった声に反射的に答えてしまった茜は、ギョッとして声のした足下に視線を走らせた。
そして息を呑む。