空中ブランコ




「(驚きました。
元帥の地位をもつ彼女が、敵であるバンパイアに気を遣い一歩下がるとは・・・・・)」




 雪を踏みしめる音がする





「あの、今日は色々と失礼しました。
お兄さん達にとって私は目障りでしょうから、これで失礼します・・・」




 ペコリと頭を下げて去ろうとする




「待て。俺達に武器を向けないのか?」




 敵を見付けといて、何もせずに帰ろうとするメリーに、不思議に思ったロシードが言った




 向けた背に振り返り、言いにくそうに告げる




「“最中”にお兄さん達はいなかったから・・・」


「だから殺す必要はないと?
殺すのは戦場に出てたバンパイアだけなんて、ずんぶん機械的なのね。」




 おそらく彼女に出された命令は、戦場にいたバンパイアの抹殺



「・・・・・私は常識をわきまえてるつもりよ、お姉さん。
お姉さん達には、いらないものを見せすぎた。
それでも尚、攻撃を仕掛けるなんて非常識・・・・・・私は持ち合わせてない。」




 一歩も怯まない




「へぇ〜
でも僕達は武器を向けるかもよ?
貴重な元帥が1人で目の前にいるんだもん。
・・・・・・・こんなチャンス、二度とないかも……」




 怪しく光るフアルクの
金色の目




 それでも、優しい表情を崩さないメリー




「大丈夫。お兄さん達は私に武器を向けたりしない。」

「!!!!」




 予想外の言葉に驚く5人


「何を根拠にッ…!」









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