王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~

「大丈夫?ずいぶん派手に転んだね」


あたしはすぐに男の子に駆け寄り声をかけた。


「はい、これ使って?」


「……ありがとうございます」


差し出したハンカチを申し訳なさそうに受け取る男の子にあたしは微笑みかけた。


「あたしもこないだ一人でいる時に派手に転んだの。誰かと一緒にいれば笑ってやり過ごせたんだけどね」


転んだ時「なにやってんの~!!」って誰かが突っ込んでくれれば恥ずかしさも和らぐ。


でも一人でいるときは端から白い目で見られちゃうんだよね。


「じゃあ、またね」


笑いながら手を振ると、男の子は耳まで真っ赤にして小さく頷いた。
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