王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~
「……――壱星!」
すると突然、和やかなムードをぶち壊すかのように部屋の扉が勢いよく開いた。
「アユちゃーん、こんばんは。壱星の母です。星華から話は聞いてるわー」
驚いて扉に視線を移すと、そこには星華さんと40代半ばの女性が立っていた。
『壱星の母です』っていうことは、この人が小野君が『ババァ』と呼んでいたお母さんなんだろう。
「こんばんは。お邪魔してます……」
「ねぇ、アユちゃん。晩御飯食べた?」
「あ……いえ、まだです……」
「よかったらうちで食べて行かない?あ、でももう20時半過ぎてるし、アユちゃんのご両親も心配しちゃうわよね??」
すごい勢いで喋り続ける小野君のお母さんに圧倒されていると、小野君はあたしの手を引っ張った。
「こいつ送ってくる」
「もー!ラブラブなんだからぁー!!アユちゃん、また来てね?今度はうちでケーキでも食べましょう?」
「あ、はい!お邪魔しました!」
「アユちゃん、またおいでね?」
「はい!!」
手を振るお母さんと星華さんに頭を下げると、あたしは小野君の家を後にした。