sugar voice

-ダサいヒト-柳井side




ガチャン…




音量MAXで弾いていたはずなのに


ファンの歓声で聞こえづらいはずなのに


扉の音がやけにクリアに聞こえた


何故だか分からない


気になって徐に目線だけ扉の方へうつす






刹那



俺は大きく目を見開いて思わず持っていたベースから手を離してしまった

と、同時にずしりと肩に重みがくる



「ちょ…カズッ!!」

横で弾いているナツが慌てて俺に言うがそんなこと耳に入らない




視線の先には汗びっしょりで上下ジャージ姿というどう考えてもこんな場所には似つかわしい女の子が立っていた



問題はそこじゃない


ダサい格好してライブに来た人なら今までに何人もみてきた


弾いていた手を止めるほど驚くことではない









来たからだ



決してここに来るはずのない人が



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