虹のリズム

「そうかなって……美羽ちゃん?」


携帯の向こうで小さく笑って……


『うそうそ、幸せです。』


「嘘くせぇ。」


二人で笑って……


「後で行くから。」


『うん。』


「あ、美羽。」


『ん?』


「大好きだよ。」


『…………うん。』


きっと真っ赤な君。


切った携帯を握り締め、社長に礼を言おうと決めていた。

もちろん、文句もしっかり言わせて貰いますけどね。


足取りが軽くなる。


「お?ラブラブ光線〜!」


なんて塁の声が聞こえる気がした。

美羽の声を聞くまでのもやもやしたものがすっかり消えていた。

ほら、胸のドキドキも、今じゃ綺麗なもの。

美羽に言ったら単純だと笑うかな。





そのときは、一緒に笑おう。










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