意地悪な上司



゙分かりました明日また絲先生に孤児院の話を書いて貰えるよう話をしてみまず




そう言ったのは自分


だけどその言葉を早くも後悔した





「………そんな」



デスクで絲先生の小説を呼んでいた



絲先生のヒット作゙少女はこうして母になっだは水野孤児院の話



水野孤児院は私の育った孤児院でもあり昔、絲先生が孤児院で働いていた場所………




しかも私が孤児院にいた時絲先生は働いていた




でも絲杉子なんて覚えてないし………





「水野さんどうかした?」



いつの間にか速見さんは後ろにいた



「速見さん………なんでもないです」



孤児院育ちなんてまだバレたくない




「いえ…絲先生が書いた小説を読んでビックリしただけです」




「そう?それより綿貫さんが小会議室で予算報告の打ち合わせがあるって言ってるけど?」



「………あっ〜そうだ

ありがとうございます」




予算の整理をするなくてはならない



それは新人の仕事らしい







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