意地悪な上司
「孤児院関連ですか?」
孤児院の話を書くのは嫌なのか絲先生はあまり気をすすんでいない
「はい……孤児院での小説を書いて欲しいと多くのファンがありまして…………」
「いいですよ」
「えっ?」
あまりいい顔をしていないのに何故かすんなり…………
「私は前作では少女が孤児院育ちでも幸せに結婚して家庭を持ったことを書いたけれど………
次回作は孤児院の実態を書きたいです」
「実態ですか?」
「私は孤児院の仕事をしていましたが
短い時間だけ
もし協力してくれるなら書きたいです」
優しい絲杉子さんから
初めて見る作家の絲杉子を見た
「分かりました取材は全力を懸けます」
「ありがとうございます
じゃ若湖ちゃん、明日から取材よろしくね」
「分かりました!場所は水野孤児院でいいですか?」
「取材は若湖ちゃん
若湖ちゃんが過ごした孤児院を小説にしたいの」