彼女はいなくなった




 再び一人になった彼女の部屋は、水槽の水質を保つために備えられたろ過フィルターがゴポゴポと水音をたてるだけで、あまりにも静かだった。






 ゆっくりと手紙の封を開ける。



 彼女が何を伝えたかったのか気になる一方で、渡せなかったということは見ない方がいいのかもしれない、見てしまったら後悔するかもしれない、と怖くて不安な気持ちもよぎった。




 思わず手が震える。









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