fight*girl





「「はい?」」




栄子と伊音の言葉が重なる。

その中で優羽だけは無言だった。


ただ、目を見開いて。





「天使にはしてあげられない、過去の罪が大きすぎて」


「じ、じゃあ…」


「でも人間として生きていける、彼女が始まった十五才からなら」




未だ意味がわからない三人は神から目を離さない。

いや、離せない。





「実は魂をまだ保管してあるのよ、それを具体化して人間にする」


「魂…」


「用は彼女が初めて人間界に行ったときと同じ状況よ、但し今度は記憶を消せない」


「なんで…?」


「人の記憶は二度消せないのよ」




それでも、それでも彼女は返ってくる。

亡くしてしまった、大事な彼女が。





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