女子DEATHヒーロー

嵐の新歓

「「はぁ」」

 海岸から大海原を見渡すあたしと央太は同時にため息をついた。
 何だかんだであたしたちは気が合う。苦労人仲間だし。まぁ、央太の方が苦労人だけど。

「央太……あたし、あんなに会話にならない会話したの初めて」
「オレはいっつも佐々木と会話じゃない会話してるけどな」

 確かに佐々木との会話は難しい。でも、故意に悪意ありに会話困難になったのはあれが初めて。
 ……佐々木も故意に悪意ありか。……佐々木に悪意は無いか、多分。

 ため息をつくあたしと央太。
 あー癒やしが欲しい……と思ってたら、遠くから奈々と紗梨が走ってくるのがみえた。
 奈々……手を大きく振りながら走ってくるなんて……!

 バカ可愛いなぁ。

「絢灯ちゃーん!一緒に遊ぼ?」
「あー何で夏じゃないの……何で海開きまだなのぉぉぉお!」
「うっさい紗梨」

 あたしは那奈には微笑みを紗梨には冷たい視線とツッコミの平手打ちをすると、またため息をついた。

 広大な海に向かって小さい事を叫ぶな、紗梨!

「お泊まり楽しみだね!

 そう、あたしたちはついに新歓会場の海沿いの旅館に来てしまった。

 時間が過ぎるのは早いなぁ……イヤなときほど。
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