女子DEATHヒーロー

第二体育館

 あたしは生徒会室を出てから授業に間に合うように、足早に教室に戻るはずだった。
 さっさと戻ってこれ以上厄介ごとが起こらないようにしなきゃ。


 なのに、あたしは体育館の前に居た。あ、入学式の体育館じゃなくて少し小さめの第2体育館に。

「聞いてますの?鈴木さん」

 あたしはヤン長のセフ……親衛隊に絡まれていた。
 何これ?いじめ?
「杏南さんを無視するなんて……ちょっと、ふざけてんの?」
 生まれて初めてのことにあたしは戸惑ってる。
 あ、さっきのお嬢様口調が3年の杏南さんで今のが2年の花さんって言うらしい。
 ……那奈がどっちの親衛隊の人も優しいって言ってたけど、この人たちは優しいの?
 あたしにはその優しさの欠片さえ見えない。

「なんであなたみたいな暗い子が哉様と同室なのかしら!しかも……哉様直々の呼び出しなんて」

 同室になったって言っても……あたしあんまり会ってないっすよ。帰ってないらしいからさ!
 あたしが部屋割決めたんじゃないから……矛先間違えてる。
 上の人に抗議すりゃいいのにさ!

「ちょっと、聞いてる?」
「はい?」
「だから、哉様直々にあんたに用があるの!」
 花センパイが若干眉間にシワを寄せて言った。可愛いお顔にシワは似合わないです、センパイ。
「……なぜ」
 あたしは素直に思ったことを呟いた。
「知らないわよ!」
 そしたら怒られた。大分イライラしてらっしゃいます。

「こんな子が那奈さんと友だちなんて……信じられませんわ」
 カチンとくる言葉を言った杏南センパイ。イヤミなセンパイですこと!まぁ、女の子に手は出しません、あたし。

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