君に染まる(前編)
キーンコーンカーンコーン…
卓先輩の質問に答えられないでいると、
聞こえてきた予鈴の音。
いけない、授業始まっちゃう。
「あ、これ、ありがとうございました」
濡れタオルを芹澤先輩に返した。
「あたし授業あるんで失礼します。
助けていただいて
ありがとうございました」
獅堂先輩以外の先輩にお辞儀をし、
そそくさとベッドから降りた。
「おい!こら待て!」
わっ!
「し、失礼します!」
慌てて部屋を出た。
危なかった…。
あの時、
芹澤先輩が入ってきてくれなかったら…。
…考えたくもない。
もう関わらないようにしなきゃ。
絶対…。
…そう思ってたのに。