手のひらの終焉
リャウカは嘘の誓いをたてたわけじゃなかったけれど、

その誓いには、

幾つもカッコがつく。

(組織の人間以外)

(自分や仲間の命が危ないとき以外)

(無性に誰かを殺したくなったとき以外)
 
リャウカは自嘲気味に笑った。
 
三つ目のカッコは、ナシだな。

だいたいそんな気になる訳がないのだから。
< 117 / 262 >

この作品をシェア

pagetop