手のひらの終焉
疲れた様子は微塵もない。

逆に、視界一杯が開けた広大な空間の中を、

砂を踏みしめて歩くことで、活き活きとしている。
 
リャウカはその背中を見ながら考えた。
 
マモウルは、一体誰にさらわれたんだろう。
 
リャウカのいた組織にしては、やり方が手ぬるい気がする。
 
じゃあ、他のグループが?
 
けれど、このグループは、まだ何も行動を起こしていない。

人質を取って、自分たちの言いなりにさせたとしても、

そうする価値があるんだろうか。

 
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