手のひらの終焉
弾はリャウカの左腕の皮膚を少し剥ぎ取って行った。

じんわりと痛みが来て、血がにじみ出す。

次に飛んできた弾は、頭をかすめた。

リャウカの束ねた髪を貫いて、さらさらと、ほどかれた髪が、肩にかかった。

次は右ひざの脇に痛みが来た。

次は左ひざをかすめた。

どうやらノインは、リャウカをいたぶって楽しんでいるようだ。

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