夏と秋の間で・乙


「遅いよ。どれだけ待たせる気?」



 バイクを全力疾走で走らせて家に帰ると、なのはが家の前で仁王立ちして待っていた。



「悪い。色々立て込んでて・・・。」



「タバコの匂い撒き散らして、何言ってんだか・・・。どうせ、また太刀魚さんとノンビリしていたんでしょ?」



 バレバレっすか?



「いや、そんなことは・・・。」



「ハイハイ。下手な言い訳は良いから、行こう。映画、6時からだよ。」



 それはまずい。



「何だと、それは急がないと。」



「だから、最初からそう言ってるでしょ!」



 なのはが、自分の手を取って走り出す。



 アレから二人の関係は変わらない。



 あえてあげるなら、自分の中で『早川さん』と呼んでいた彼女がいつの間にやら『なのは』に変わった。



 それだけだ。



 それから何か変わるとは思えない。



 それで良いと思う。



 それが良いと思う。



「こうしてみると、俺たち、付き合っているみたいだな?」



「え?私たち、付き合ってるんじゃなかったの?」



「はい?」



 ・・・・・・・・・・・今はまだ。この関係を続けていよう・・・。



 そう思う秋の夕暮れだった。






おわり
< 147 / 147 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

僕らの宇宙戦艦奮闘記

総文字数/94,116

ファンタジー140ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
お待たせしました。 「我ら地球防衛中学生」の改正版になります。 メンバーも増え、戦艦のことを一から勉強して、無理のない設定にしたつもりですが…余計にこんがらかってしまったかも^^; とにかく、第二試作型として、上げてみます。 感想とか、そこはそうじゃねぇ~!みたいな、ツッコミもらえるとうれしいです。
夏と秋の間で・甲

総文字数/97,117

恋愛(その他)221ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
幼馴染と転校生、そんなありふりれた、ベタベタな物語。 甲は、その幼馴染編と言ったところです。 はい、私が唯一書いたことある恋愛小説です。 ずっと、非公開にしていたのですが、ちょっと暇なので後悔してみようと思いました。 相変わらずの、誤字脱字だらけだけど、たぶん面白いよ。 だから、読まないと、公開するよ!!
桃太郎【Gulen】

総文字数/32,614

絵本・童話59ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
昔々、あるところに、おじいさんと、おばあさんが暮らしておりました・・・・・・・ 紅憐ちゃん主催の、Gulen賞参加作品です。 ~~~~~~~~~~~ え~・・・念のため行っておきますが、フィクションの上に、作者の物凄い、勝手な暴走と妄想が含まれています。 注意してご拝読くださいませ

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop