Rain

消えない不安

季節は秋を過ぎ冬を迎え、少しずつ寒さを増してくる。


付き合ってから無事三ヶ月がたち、あたしは一人ではしゃいでいた。






『次の記念日はどこ行きたい?』

『聖夜と一緒ならどこでもいいっ♪』


って浮かれてたりした。







あたしは聖夜と付き合ってから夜の仕事もやめた。


一緒にいる時間の方が大切だった。





でも販売員の給料って税金とか社保引かれたら手取りで残り15万ちょっと。


一人暮らしのあたしにはきつかった。





でもあたしにとってはお金よりも聖夜との時間の方が大切。



だからお金きつい時は、ほとんどずっと手をつけていなかったお母さんの保険金を使うようになってた。





聖夜が好きで聖夜とずっと一緒にいたくて。


一緒にいないと不安でしょうがなかった。




だから少しずつわがままにもなっていった。






『明日も仕事終わったら家来てな』
『ずっと一緒にいたいもん』


って毎日のように言ってた。






あたしの気持ちばっかりがどんどん膨らんでいってるように感じる。
< 151 / 282 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop