Rain
あたしは香織をどかせて後ろに立っていた聖夜の手を引っ張って部屋の中に入った。






『どうゆうこと?』

『ごめん…』

『ごめんじゃなくてなんなん?説明してよ!!』

『香織が会いたいって聖夜に電話してん。聖夜はなんも悪くないで』



話に割って入ってきた香織は、余裕な顔でタバコを吸っていた。





『あんたに聞いてへんわ黙っててくれる?』


あたしはそう言って香織を睨みつけた。



『うわっ怖ぁー』


香織はなめたように笑っていた。









『知香ごめん』

『だから謝ってもらっても意味分からんやん。聖夜のしてることめちゃくちゃやで?もう別れてるのに何でこんなことなってんのよ…』


気が…狂いそうだった。


普通に知らない女が相手だったらどうでもよかったかもしれない。


でも何でよりによって香織なん?
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