モラトリアム
「華?大丈夫?」


ハッと気づくと、
京子が心配そうにアタシの顔を覗き込んでいた。


「あ……ごめん」

コーラに手を伸ばし、
急いでくわえる。

心臓が、
少しだけドキドキと早まっている。


パパのことなんか、
思い出すから。
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