my name
朝はなんとか間に合った。
お昼の時間。
「ヒロ!学食行こ」
「うん!行くー」
お昼はいつも美衣と一緒に学食で食べることにしている。
今日は何食べようかなー。
「廣瀬さん」
椅子から立ち上がり、教室の出口に体を向けた時、
今一番声を掛けられたくない人に呼び止められた。
「あ、赤木君…。何?」
「お昼一緒に食べない?」
え…。学校でも言うこと聞かなきゃいけないの?
赤木君は疑問系で言ってるけど、実際は命令なんだろうな。
「う、うん。いいよ…」
美衣の顔を見るとびっくりしている。
あたしがOKするなんて思ってもみなかったって顔。
あたしだって弱味さえ握られていなければ断ってるよ。
でもここには1番バレたくない美衣がいる。
反抗なんて出来る訳がない。