kasiraな私
「おっはよん!藍ちん」


「うわっ」


教室へ入った瞬間、後ろから思いっきり背中を叩かれてあたしはよろめいて亜由にしがみついた。


「太陽~。もう少しマシな朝の挨拶しなって!藍がビックリして倒れたじゃん~」


「あははっ~。わり~」


詫びるわけでも無く笑い飛ばして自分の机に向かうこの人はあたしのクラスメートの如月太陽君。

スポーツマンで爽やかでクラスの中心的人物でいつも元気な男の子。


「藍?大丈夫?」


「・・・うん。何とか。・・・背中いたぁ~い」


背中を擦りながら中腰で自分の机に向かった。


太陽君の席を見ると、すでに5人くらいの友達が机を囲んでて、何やら楽しそうに話してた。


「しかし、あいつは何なんだろうね?」


「ん?」


あたしの隣の席は亜由。


亜由も席に座りながら太陽君を眺めてた。


「太陽だよ!いつも藍ばっかりちょっかいかけてるじゃん?」


「そっかなぁ?」


「そうそう!太陽の奴、絶対藍の事好きだと思うんだよね」


亜由は腕を組んで頭を上下に動かしながら話した。


「・・・考えすぎだって」


亜由の言葉を意識したわけじゃ無いけど・・・


楽しそうに話す太陽君の姿をあたしはしばらく見つめてた。
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