Virus
淳「実は俺…昔から体弱いんですけど…先月に入院まではいかないんですが肺炎にかかっちゃって…もうだいぶ良いんですがまだ咳が出ちゃうんですよ」



瞳「えっ…なのにそんな走ったりして大丈夫なの!?」


涼「そうだよ。肺炎だって甘く見ると痛い目見るぞ?」



淳「分かってますけど…この状況で体を気にかけてるわけにはいかないんで…。本当大丈夫なんです。薬はまだ処方されたの飲んでなきゃですけど」



そうニコッと笑ったのと同時に遊志が淳志の頭をガシガシとした。



遊「まぁ、一応大丈夫だよ。俺もちゃんと見張ってるし?」



淳「ちょっ…止めてよ兄さん。俺もう子供じゃないよ?」



遊「うっせーなぁ。俺にとっては弟であって餓鬼なんだよ」



淳「ぷっ…それ兄さんが言う?」



遊「なんだと?生意気な奴めっ!」



遊志が淳志の頬をつねる。


淳志は「いひゃい いひゃい(痛い 痛い)」と言った。



本当…仲の良い兄弟だな…。



瞳は改めて思った。



ウチは一人っ子だからな…


誰かと居るのは楽しいもんね



特に子供同士は




ご飯食べたり話したり寝たり………って





…アレ?




ウチ……なんでそんな記憶があるんだろ…




一人っ子なのに……



ぼんやりと誰と過ごしていたかは思い出せるがその「誰か」が思い出せない。




……友達…だよね



てか、それしか考えらんないもん



親戚は皆、年上の人ばっかだし…



そんな事を考えていると




夕「あっ!飛行機来たよ!」




と声が聞こえた。
< 108 / 426 >

この作品をシェア

pagetop