Virus
み「まぁ、んな事はどーでもいいんだけど……」


遊「どーでもいい!?」


み「伊坂達は、何を取ってきたの?」


遊志の事は完璧に無視しながら、みみは聞いた。


涼「あぁ、俺等は食料を……」


裕「えっ、何処にあんの?」


裕大が2人を見て言った。

涼「何、言ってんだよ 大野。この袋がそう………あぁー!」


涼は手を見てから叫んだ。

さっきまで持っていた袋が何処にもない。


涼「アレ!?さっきまで、持ってたのに!?」


瞳「さっき犬に追いかけられて落としちゃった!?」


無我夢中で走っていたのでいつ落としたのかも、分からない。


裕「あーあ、何してんの、涼ちゃ〜ん?」


涼「うっ……ゴメン」


み「で、宇佐美達は?」


淳「あぁ、こっちは3階がスポーツショップで4階がアウトドアショップだったんで、地図と保存食と水は手に入れました」


裕「そっか。じゃあ、良かったじゃん」


瞳「本当ゴメン〜」


夕「まぁ、仕方がないよ。犬に追いかけられてたんだし?」


夕花がそう言って笑った。

淳「そうですよ。怪我がなくて良かったです」


淳志も笑った。


涼「にしても、不甲斐なさ過ぎるよな……」


淳「そんな事ありませんよ。……って、兄さん。いつまで、いじけてんの?」


遊「いじけてなんかねーよ!とっとと、出るぞこんな所!」


明らかにまだ、機嫌を損ねながら遊志は外に歩き出した。


夕「ダーリン、待って」


すぐその後を夕花が行く。

淳「ハイハイ……。じゃあ、行きましょうか」


涼「うん」


こうして、俺等は外に出た。
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