【完結】しゅがぁLOVE
「別にあんたが載るわけじゃないでしょ?」
「そんなことわかってますー!違うのっそうじゃなくってだね」
そんなことをブツブツ言ってるうちに、前の方に隙間が開く。
チャーンスっ!
獲物を見つけたチーターの如く、
その隙間に入り込んで脅威のジャンプ!!
っていっても、前の人の頭くらいまでしか上がれないんだけど。
でも……見えた!
一位 河部礼央(カワベ レオ)。
目当ての人は今回も一位にいた。
河部礼央。
顔は知らないけど入学以来最初のテストから常に一位。
きっと真面目で優しそうな人なのねっ。
なんて、顔も知らない人に憧れてから早1年。
別に好きとかどうこうじゃない。
ただ憧れてるだけ。
あたしの成績からは天地がひっくり返ってもあり得ないから。
「梓衣ー!戻ろーっ」
「は?あんたもういいの?」
だってあたしの目当てのものはもう見たし。
そう思いながら、梓衣の元に走ろうとした、ら。
ードンッ
後ろに立ってた人にぶつかった。
「わ、すみませ…」
見上げると、恐ーい顔をしてピアスを大量につけてる金髪。
だけど顔は恐ろしく整ってる不良みたいな人がいた。
こ、わ。