スキ、だけどキライ
目を開けると見知らぬ天井が見えた。
ここは‥どこ?
「あ、気がついた?」
聞き覚えのある声が聞こえた。---翼だ
「なんであたしがここに?宏ちゃんの前にいるはずじゃ‥‥」
宏ちゃんのお墓の前でアイツを叩いた感触がまだ手のひらに残っている。
あれからどうしたのかは全くだ。
「渋谷先輩がうちに来てさ。気を失ってるだけだから面倒見てやってくれって」
「アイツが?」
そんなはずはないー‥
さっきあたしはアイツを叩いたんだよ?
そんなすぐに優しくするやつ
じゃないんだ、アイツは。