スキ、だけどキライ


その夜、亜美からメールが来た。


【渋谷先輩のアドレスよろしくネ☆】



そう言われても‥アイツ帰ったし
あたしももうすぐ家だし‥


聞きに行くの面倒だなー。
また今度でいっか。



そう思い、携帯を閉じた


「ただいまー。」

いつもならおかえり、って言うのに
今日は誰も何も言わない

お母さん、朝のこと怒ってんのかな?
謝んなきゃ‥。


「お母さん、ごめ「あらおかえり」



リビングのドアを開けると、そこにはエプロン姿のお母さんがいた。


「なんだー。早かったじゃない♪
帰ってきたなら一言いいなさいよ」


いや、さっきただいまって
言わなかったっけ?

って思ったけど、言うのを止めた



だってそこに‥、

アイツがいたから


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