四季恋 * -シキコイ-



「じゃ、連絡する〜ばいばい♪」



「はい。また…」


私は、翔貴くんのことを見れなかった。



「可愛かったね〜翔くん♪あたしあの子狙っちゃおうかなあ…」

「やめなよ!!」


私は、思わず大声を出していた。



「え…秋穂?」




「と、年下じゃん!はずかしくない…?」



「秋穂、あたしは恋愛に、年の差なんて関係ないと思う。人を好きになるのに、恥ずかしいなんてことない。」


ヒロコは、少し怒ったように言った。



「ごめん……」




恥ずかしいのは、私の方だ…


周りの目ばかり気にして、自分の気持ちに正直になれなかった。




本当は、
高校の頃から翔貴くんが好きだったのに。


告白されて、すごい嬉しかった。

でも、年上としてのプライドがじゃまして、素直になれなかった。



ヒロコと仲良くしないで欲しい。


「…ごめん、ヒロコ。私、翔貴くん渡せない!」



「…うん、いってこい♪」


「ありがと、ヒロコ!」


私は、翔貴くんの働いているガソリンスタンドへ走った。










.
< 36 / 50 >

この作品をシェア

pagetop