姫と竜 *王子が誘拐*
竜王族にその様な力があるという真実を知れば、普通の者達にとっては異質以上の恐怖でしかない。
心を覗く力だけは、決して口外してはならない。
それが皇太子の死ぬまで続く義務であり掟なのだ。
追憶の瞳を知る者は竜王と皇太子だけ。そう…私のこの力は誰も知らない…知り得なかった。
そんな暮らしを200年…
いつの間にか人の心に、鈍感になっていたのかもしれない…
何も知らず──
私と共に過ごす大人の心は、とても残酷なモノだったから。