親友!?幼なじみ!?恋人!?


「いいの?」


はぁとため息をついてグレニスを見ると、申し訳なさそうな表情をしていたから思わず笑いが零れた。


「いいんだよ!お前が心配することじゃねーよ。安心しろよ…アイツとはなんもねーし、そういう感情持ったことないから」


安心って…

グレニスにそんなこと言ったら、期待持たせることになるじゃねーか。


グレニスにもそんな感情ないし、妹みたいな存在だし。


なにグレニスに向かって言ってんだよ!





でも、俺とは裏腹にさらに沈むグレニス。


「どうした?」


そう訊ねると、

泣きそうな表情しながら、

「まだ美波のこと忘れられない?」

って真っ直ぐ目を見ながら言ってくるもんだから、ドキッって胸が鳴った。



美波の話題にドキッってしたのか、

グレニスの表情にドキッってしたのか、

それはまだわかんかったけど、確かに胸が鳴ったんだ。


< 326 / 400 >

この作品をシェア

pagetop