ヴァンパイアの花嫁 番外編②
「帰って!」


ティナは大きな声で叫んだ時、獣は素早い動きでジャンプした。



「きゃーーーっ!」



ティナは恐怖に両腕を頭に乗せて身を縮こまらせた。



「ティナっ!」



ダーモッドがとっさに動いた。



獣のくぐもった低い鳴き声がする。



強い衝撃が来ると思っていたティナはまったく感じられず恐る恐る目を開けた。



「ダーモッドっ!」



ダーモッドの腕を引きちぎらんばかりに獣は噛み付いていた。



ティナはおもいっきり獣を叩いた。



だがびくともせずダーモッドの身体にのしかかっている。



「ティナ!逃げるんだ!」



ティナはピンク色の唇を噛みしめ獣に向かって腕を振り上げた。



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