この腕の中で君を想う


俺はバスケ部に入った

毎日ハードな練習でクタクタになって家に帰る

でも、部活の無い日は必ず眞理と一緒に公園で練習していた

上手くなっていく度に眞理は嬉しそうに笑ってくれた

私も頑張らなきゃって静かに闘志を燃やしながら


これからもこんな楽しい毎日が続くんだと思っていた



中学三年で、俺はレギュラー入りしてキャプテンに

眞理も相変わらず上手くて、天才だと新聞で謳われるくらいだった

そして、俺たちは大健闘の末…インターハイの出場権を獲得


俺達は飛び上がるぐらい喜んで、絶対一番になろうねって笑いあった


インターハイの一週間前

俺達は最後の仕上げに入り、ポジションの確認や戦略方法を考えたりして午前中の部活は終わった

一時間の休憩を挟み午後の練習があるため一度部室へ戻る

徐に携帯を見れば眞理から着信が一件あってどうしたのかと思い、掛け直したが

5、6コールしても眞理は出なかった

少し気になったがキャプテンになった自分にはやる事が山積みで、部活が終わってからまた掛けようと…そんな軽い気持ちで携帯をしまった


それが…眞理のSOSだとは知らずに



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