この腕の中で君を想う


――――――――…‥



「…もぅ、最近真沙美ちゃん俺に冷たいんだよなぁ~」



車の中



ハンドルをきりながら達巳はすぐに口を尖らせて私に愚痴ってきた


「いつものことでしょ。てか、その声と口調やめてよ。気持ち悪い」


猫なで声で子供みたいな仕草に思わず鳥肌がたつ

助手席のシートを倒すと、やや引き気味に達巳を見上げた


「癖になってるんだよ…ったく…俺だってこんなのしたくねぇ」


溜め息混じりにそう言えば、気を紛らわそうと煙草を取り出して吹かし始める

< 43 / 252 >

この作品をシェア

pagetop