溺愛ラバーズ
社長の娘って我儘で高飛車なんてイメージがあったんだけど・・・





まりあさんはそんな雰囲気がしない。





高校を卒業したばかりだと聞いたからまだ子供だと思ってたけど、とても18歳には見えないな。





「ふつつか者ですけど、よろしくお願い致します。」




手を付き、深々と頭を下げるまりあさん。





「こちらこそよろしく。」




そう言うと柔らかい笑みを浮かべていた。





「俺はこれで失礼する。」




そう言い、立った瞬間に襖が音を立て勢いよく開いた。





俺もまりあさんもそちらに釘付け。





襖を開けたのはツインテールの少女。





誰から見てもわかるほど、不機嫌な顔をしてる。





「ちょっと、あなた!どういうつもりなの!」





不機嫌かと思えば、指を指されそう言われた。





開口一番がこれか・・・。





「ちょっと、ひなのちゃん!?」


「お姉様!こんな男と結婚なんて本当にいいの!?」


「そんな言い方失礼よ?」


「失礼なのはこの男でしょうが!お姉様と結婚も出来て昇進も約束されてるのに愛せないなんて・・・失礼極まりないわっ。」



< 2 / 213 >

この作品をシェア

pagetop