溺愛ラバーズ
ランチョンマットの上に並べられるスープにサラダ、スクランブルエッグにパン。





そして、いつものブラックコーヒー。





まりあはオレンジジュース。





「食べましょ?」


「ああ…。」





お互い、いただきますと言って朝飯に手を付けた。





「和食か洋食かで迷ったんですけど、今日は洋食にしました。」


「そう。」


「朝はどちらがいいですか?」


「どっちでもいい。」





食べれればいい。





それから一言も話さず、俺が先に食べ終わった。





おかわりのコーヒーをもらい、半分飲んでから部屋に戻りスーツに着替える。





ネクタイをして、髪をセットし必要な書類を確認してから部屋を出た。





朝飯を食べ始めて20分は経ってるのに、まりあはまだ食べていた。





「行って来る。」


「あっ!」





ダイニングを通り過ぎ、玄関に向う。





また、パタパタとスリッパの鳴る音が聞こえて来る。




「樹さぁん!待って下さい!」





ドアに手を掛けると止められ、仕方なく待ち振り向く。





「はい、お弁当です。」



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