幸せな結末
「ねえ」

俺は美羽ちゃんに声をかけた。

「何?」

料理をしながら、美羽ちゃんが返事を返した。

「美羽ちゃんって実家暮らしだったっけ?」

俺が聞いたとたん、美羽ちゃんは料理をしていた手を止めて振り返った。

「1人暮らしだけど、どうかしたの?」

美羽ちゃんが首を傾げた。

「いや、聞いて見たかっただけ」

そう言った俺に、
「答えになってない」

クスクスと笑いながら、美羽ちゃんは作業に戻った。

そっか、1人か。

頬杖をつくと、俺はふうっと息を吐いた。

1人暮らしなんて、今どきそんなに珍しい話じゃない。
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