幸せな結末
黙ってそそくさと出て行ったからな…。

探すのも当たり前か…。

ため息をついた俺に、
「早く戻った方がいいんじゃない?

何か怒ってたよ」

主任が追い打ちをかけるように言った。

「若宮さん、大丈夫ですか?」

美羽ちゃんが心配そうに顔を覗き込んだかと思ったら聞いてきた。

「うん、大丈夫…」

笑って返事をするが、笑顔が引きつっているような気がする。

「あ、じゃあ…仕事戻るから」

「頑張ってください」

俺は急いで仕事に戻った。

課長から大目玉をくらわれたのは、言うまでもない事実である。
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