幸せな結末
あ、約束したんだ。

そう思って前に出ようとした時、俺の足が止まった。

…ウソ、だろ?

目の前の光景に、俺はとっさに身を隠した。

もう1度顔を出して、今見たその光景を確認した。

紅茶片手に、美羽ちゃんは楽しそうに笑っていた。

そんな彼女の隣で、同じように楽しそうに話している男がいた。

いや、男の子と言った方が正解だ。

美羽ちゃんと同じ制服を着ているから、同じ事務の子だろう。

もしかして…彼がやかましさんの言っていた“岡本”と言う人だろうか。

嫌な感情が、俺の胸の中を回った。

違う、彼は美羽ちゃんと一緒に休憩してるだけなんだ。

だから、違う。

否定したいのに、何でできないのだろう?
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