二人だけの秘密
ホロ酔いの二人。

まだ時刻は22時を過ぎたところ。


「ちょっと港のほうまで歩こっか・・・」
澤辺さんのあとをついて行く私。


商店街はもう真っ暗で
私のヒールの音と
澤辺さんの革靴の音だけ
響いていた。


港まで着くと
澤辺さんは携帯を取り出した。
「ちょっと家にだけ連絡いれるわ」
そう言って私から離れた。


時折聞こえる笑い声。
楽しそう。




暫くして
澤辺さんがこちらに向かってきた。
「ごめんごめん。」

「いえいえ。
大丈夫ですか?」
と聞くと

「嫁が
誰と一緒なの??
ってね。
冗談で言ってるんだろうけど」

「で?なんて答えたんですか?」

「うん。勿論一人って。
ヘンな心配させたくないからね。」

そうなんだ。
やっぱ会社の人間だとしても
女性と一緒。
ってマズイんだね。

まぁ。
でもこれが澤辺さんの優しさなのかな。
ついていいウソ。




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