あお・蒼・青


「何でって、俺いつもこの時間はここにいるけど?」


帰ってきた返事はホント予想外の規格外。
なんて返事をしていいかすらわからない。

唖然としたまま幼なじみの隣にいる自分の兄

福圓.真弘
"ふくえん.まさひろ"

に、視線をずらす。


「蒼はいつもこの時間には学校行っちゃってるから、知らなかったんだよ。」

にっこり

微笑む兄は私と同じ高校のはずですが…。
学校ちゃんと行ってるのか心配になる。


って、そんなことに構っているヒマはない。

ただでさえ今日はピンチな時間に起きたのだ。
この人達に構っていたら遅刻どころの騒ぎではなくなってしまう。


「わかった。
わかったから、みんなさっさと学校行ってよね」


そう言い残しクルリと部屋に向かって半回転。
急いで着替えてダッシュで学校へ向かえばまだ間に合うはず。
朝ごはんを食べる時間はない。
どうか授業中にお腹がなりませんように。


「あーちゃん。」


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