君へ。

No.44


―良く、頑張ったね。

今はこれしか

言えないよ....。






















「凛、さん?」


「・・・す、すいません・・・」


「陸君の所に案内しましょう。」


「はい・・・」






















看護師さんの後ろを


トボトボと歩く。


いつも明るい病院内が


今日は暗く感じる。
























「どうぞ。」


「ありがとうございます・・・。」

























案内されたのは


殺風景な個室。


個室に入ると、


陸が眠っていた。






















「陸・・・?」


「何も言わずに、逝かんとってや・・・」

























冷たくなった


陸の頬を


一生懸命、


自分の手で温める。






















「陸ッ・・・」





















溢れた涙は


陸の頬を伝い、


呆気無く


首元へと流れて行く。
























「良く、頑張ったなッ・・・」


「えらいで・・・陸・・・ッ・・・」
























君の


"生きたい"と言う気持ち、


私の心にちゃんと伝わっているよ....
< 44 / 46 >

この作品をシェア

pagetop