成人しちゃっていいんですか
でも。


「舞彩こっち」
「あっうん」
「ほんっとラブラブだよね」


「うるさいよ…」


真っ赤になる耳を擦って陸はあたしをみつめた。

「優しくなったね」

「え!?」

「目が優しくなった」

陸と初めて出会った日は平穏な日々が崩れ落ちるのを感じていた。
でも。陸を好きになったことはよかったと思う。
あの日指輪を拾うことを頼まれていなければ、落とすこともなければ。

こんな風に誰かを愛することもなかったと思う。

あたしはあたしが嫌いだったから。
愛なんてないと思っていたから。

一方的の愛だけで、現実はつまらないと思ってた。
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