彼とあたし-もう1人の彼-
特に仲が良い友達もいないようで…
毎日密かに読書なんてしてる。




目立つことが苦手なのかな?
…あたしもだけど。





「福永さん…」
「…え!?」
「掃除…先行きますね」
「あ、うん」





ハッと気づけば
目の前には井林くんが立っていた。




雑巾を持って去る背中に
あたしは驚きを隠せなかった。





「あたしも行かなきゃ」





同じく雑巾を持って、
掃除場所へと向かう。





―――掃除場所にて..




「チリトリが必要だね」
「そうですね」





着く頃には
奇麗に集まったホコリが見えた。



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