★悪魔と妹★



腰まである見事なストレート金髪に褐色の肌。
輝くエメラルドの瞳。




長身の男性は黒い上品な服に身を包み、



少し離れた場所で意味ありげに笑ってこちらを見ていた。



(……?)




私の不思議そうな様子に双子さんがハッと思い出したように




「え〜と……カキ…さんです」


「ついて来たいとおっしゃるのでぇ……」




少しぎこちない様子で紹介してくれた。




「カキさん……」



私が名前を復唱すると、その方は、




「余…我は、双子の…上司だ。
こやつらがいつも世話になっているようだな?」



「いえ、私の方こそ」



「我も本日は共に過ごしてよいか?」




カキさんは、優美な笑みを浮かべ、自信に満ち溢れている。




どなたかに似ていらっしゃるような気がするわ……?



そんな事を思いながら頷いた。




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